第17回日本クリニカルパス学会学術集会

会長挨拶

開催のご挨拶

第17回日本クリニカルパス学会学術集会
会長 久保  実
石川県立中央病院

第17回日本クリニカルパス学会学術集会を2016年11月25日(金曜日)・26日(土曜日)に金沢で開催させていただきます。今回の学術集会のテーマは、「患者さんにやさしいクリニカルパス~エビデンスとナラティブの融合~」としました。パスは治療計画を図面化し、患者さんと共有することで患者中心の医療、チーム医療、医療の安全性の向上を図ってきました。また、エビデンス(EBM)を重視することで無駄を省き、治療・ケアの標準化、業務改善・効率化を求め、在院期間の短縮や医療資源の節約、経営効率の改善を達成してきました。しかし、その一方で、標準化を進めたことによりお年寄りや子ども、合併疾患のある患者さんにおいては必ずしも満足していただけない医療となったり、バリアンスが発生しやすくなっています。患者さんの状態と物語(ナラティブ)に配慮し、患者状態適応型パスを追及することで患者さんのためのパス、患者さんにやさしいパスとなると考えています。安全で侵襲の少ない医療、よりきめの細かいケアを一緒に考えてみたいと存じます。ナラティブ・ベイスト・メディスン:NBMは時にEBMに対立するものとして捉えられていますが、斎藤清二先生の教育講演にてその本質を理解していただきます。患者さんに優しいパスのシンポジウムとして①インフォームドコンセント、②早期回復・早期離床、③超高齢化社会、④診療所の視点からの地域連携を企画いたしました。会長の私からも小児でのパス作成と活用について述べさせていただきます。シンポジウムやパネルディスカッションとして他にBOM、電子カルテ、地域連携、記録、多職種協働などを取り上げました。
特別講演では、前金沢市長の山出保様に市長として築いてきた金沢の町づくりについて講演していただきます。北陸新幹線の開業により金沢に多くの観光客が来るようになりました。もちろん交通が便利になったことによりますが、金沢そのものに魅力があってのことです。伝統文化と革新を融合させた文化都市金沢の町づくりにかけた熱い思いをお聞きください。もう一つの特別講演は生殖医療や胎児診断の技術が進むなか、東京女子医科大学名誉教授の仁志田博司先生に周産期の生命倫理についてお話いただきます。副島秀久理事長には理事長講演にてビッグデータの活用について、濃沼信夫名誉会員からがんの医療経済学の教育講演、西澤寛俊全日本病院協会長から医療事故調査制度の意義と現状の招待講演、さらに特別企画としてさまざまな視点から見た医療の「質」を企画しました。さらに、金沢らしいおもてなしにも心がけました。パイプオルガンによるアフタヌーンコンサート、懇親会での金沢の伝統芸能もお楽しみください。皆様から公募を含む11種のシンポジウム・パネルをはじめ、140題の口演発表、310題のポスター発表、そして23題のパス展示と約500題となる多数の応募をいただきました。今回は一般口演の中から優秀演題を抽出し、学術集会賞候補として発表していただき、審査のうえ、懇親会にて表彰いたします。ポスターでは座長の先生に優秀演題を選んでもらい、座長賞とすることにしました。
金沢の冬は長く厳しく、じっと耐えることを余儀なくされますが、兼六園などの「雪つり」や武家屋敷の土塀の「こも掛け」など、枝や塀にも優しい配慮をしてきました。会期の11月末は雪にはまだ早いですが好天は期待しにくい季節です。雨に濡れることなく会場を行き来できるような会場設定を心がけましたので安心してお越しください。また、金沢では会場の近くに観光スポットが多くみられます。ポスターを参考に皆様オリジナルのサイトシーイングパスを作成し散策してみてください。伝統と革新の融合、金沢の玄関口「鼓門」と共に、皆様のご参加ご来場をお待ち申し上げます。

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